次のような例は、雨や湿気の多い時期に起こりやすい代表的な衣類トラブルです。
1. ついうっかり干すのを忘れて洗濯機内に洗濯物を2〜3時間放置しておいたら、ツーンと鼻につく酸っぱいニオイがして消えずに困ってしまった
2. 濃色の衣類を洗ったら、全体的に白化して色あせてしまった
3. 雨に降られ、洗ったばかりの服に斑点状のシミができてしまった
このようなトラブルの簡単な解消法をお教えしましょう。まず、
1.のツーンとするニオイは汗というよりも、雑菌の繁殖したニオイと考えていいでしょう。勘違いしやすいのは、今流行している芳香剤入りの洗剤や柔軟剤を使うとニオイそのものは消えたように感じます。しかし芳香剤の効果でニオイを封じ込めているだけで、芳香剤の効果が消えるとまた雑菌のニオイが復活してしまいます。雑菌が原因と考えられる場合は
60℃程度のお湯に
30秒ほど浸しておけばOKです。雑菌が死滅してしまえば、ニオイもスカッと消えますよ。
2.のように濃色の衣類が白化しやすいのは、水道水のカルキが原因の場合があります。今の時期の水道水には食中毒を防ぐため、他の時期に比べてカルキが多めに含まれています。特に多いのは朝一番に蛇口をひねった直後の水です。そこで洗濯物を色の薄いものと濃いものに分別し、淡色のものを先に洗ってから濃色のものを洗うようにすると随分と違います。最後は
3.の斑点
状のシミの直し方です。これは汚れではありません。雨の水滴が当たった部分の繊維が毛倒れし、水滴が当たっていない部分との陰影でシミに見えているだけなのです。この場合は服をハンガーに掛けて、霧吹きを使って服
全体に水を吹き付け、あとは手でまんべんなくなでて、乾くまで待てば消えるはずです。なるべく細かい霧が吹き出る霧吹きを使うとよいでしょう。ジメジメした時期だからこそ、衣類は快適にしておきたいものですね。